大変希少な又妙斎在判箱書の逸品です。
箱書きの松の字は、旧字体です。
(又妙斎の、みよう 正しくは、玄に少の字)
老松茶器は、松の木で蓋は割り蓋になっています。
目立った傷みなく、蓋の塗りが景色を反射する綺麗な状態です。
老松ですので、お祝いや長寿など、また松竹梅のお取り合わせに重宝します。
底は経年による僅かな擦れくすみがあります。
箱蓋の下の桟が欠損しています。
○寸法(約)直径9.3センチ、高5.4センチ
○ご参考(引用)
裏千家12代 又妙斎宗室 1852(嘉永5)年~1917(大正6)年
裏千家12代又妙斎宗室は京都の名家・角倉玄寧の子として生まれ、裏千家11代玄々斎宗室の婿養子となりました。名を宗室・玄室、号を直叟・幽軒・又妙斎といいます。
玄々斎の長女・猶鹿子の婿として千家に入籍し、
1871(明治4)年に裏千家12代家元を襲名しました。
1885(明治18)年、圓能斎に家督を譲って隠居し、「玄室」を名乗りました。
猶鹿子は「真精院」と名乗って女学校の茶儀科、宮家、旧公家等に茶道を指南し、
婦人層への茶道浸透を図った事でも知られています。