【作品について】
大柄の織柄や本作品に使用される絵の様な織柄の特徴は、力強さ・個性あるインパクト・存在感です。それら織の芸術性をそのまま大きく形に取り、品格や優美溢れる贅沢をB5サイズのフレームにとらえます。れぞれの表紙単独で見ても、二枚の表紙を開いて一枚として見ても「絵」になるように織柄の配置を熟考致しております。
本作品に使用される額絵は『歌川広重 名所江戸百景「深川洲崎十万坪」』です。深川は江戸時代に造成された埋め立て地で、深川八幡宮をはじめ岡場所ができ発展していった町で、その先には江戸湾を一望できる行楽地であった洲崎があり、初日の出や汐刈り月見などで四季折々賑わっていたそうです。そのはずれにあった十万坪は広漠とした土地で人が生活できる場所ではなかったそうです。画面上部に鷲が羽ばたく構図は、斬新で迫力のある秀作です。鷲が獲物を狙って急降下する様子をとらえており、鋭い目が特徴です。裏表紙に使用する美しい赤が特徴の生地は正倉院の葡萄唐草を表した「葡萄唐草文」です。鷲の力強さを象徴する赤、そして高貴なイメージの葡萄唐草が表表紙のアートをより豊かに表現致します。
それぞれの生地が『最大限に生かされ、輝く形に』が制作のポリシーです。
【作品詳細】
表紙
額絵織物です。比較的的丈夫で色褪せしにくい為、美しい絵柄を末永くお楽しみ頂けます。
本文
12山
片面24p
両面48p
※表紙の面を除く
和紙加工職人さんの厳選こだわりの奉書紙です。滲み難く、乾きやすい、書き手に書きやすく墨のすべりの良い2枚貼り合わせの蛇腹奉書紙を使用。
※製造過程で発生するパルプ繊維や木くず、黒点(夾雑物)は、和紙製品の特性の一部です。夾雑物は無理に取り除くと、穴、傷、破れ、凹凸等の原因となりますのでご注意下さい。これらの特性を和紙の特徴としてご理解下さい。
サイズmm
約263x183x18
【織柄】
表表紙
歌川広重 名所江戸百景「深川洲崎十万坪」
裏表紙
葡萄唐草文。正倉院にある葡萄唐草文を表した裂。唐草文を中心に、花形状に蔓をめぐらし、蔓の先には葉・果実・巻き蔓をシンメトリックに配した葡萄唐草。複雑かつ優美な文様。
※こちらは完全一点物作品です。裁断の際は各織柄の出方の調整を行い、裁断箇所は不規則となる為、織柄の位置が写真とは若干異なる事がございます事をご了承下さい。