最近、アフガニスタンで、とても透明度の高いトルマリンが採掘されているようで、彼らアフガニスタン人は、とても強気で商売をしておりますが、はっきり申し上げて、アフガニスタンのトルマリンは透明度が高いだけで、さほど、大したトルマリンではありません。やはりトルマリンは、ここ30年ぐらいのスパンで見ますと、30年近く前の、マダガスカル産のトルマリンが一番多種多様で美しかったように思います。その頃、アフガニスタン人の宝石商なんて、ほぼ居なかったので、彼らは、大いなる勘違いをしているのです。 今にして思えば、30年近く前は、タイの宝石集積地のチャンタブリーに、クロムトルマリンの綺麗な発色のものがたくさんございまして、しかも、クロムトルマリンという分類・認識があまりなされていなかったのか、単なるグリーントルマリンとして破格の値段で売られていたのです。あの時、大量に買っていればよかったなあと、今でも時々思い出しては後悔しております(笑)。 さて、今回、皆様にご紹介する商品ですが、まだ、マダガスカルが死に絶えていなかった20年ちょっと前ぐらいに、大阪の宝石業者(大学の後輩)から購入したものです。この男が、なかなか面白い男でして、インテリなのに、アウトロー的な雰囲気を持った男でした。大阪市の中でも、ガラが悪い地域出身なので、知らず知らずのうちにそういう雰囲気になってしまったのかもしれません。先輩でなくて良かった・・・・・(笑)。今も宝石業をやっているのかどうか分かりませんが、コロナの時期に、店が消えてなくなりました。家賃の安いところに移動したのかもしれません。この男は、大学生時代に、「夜、お酒を飲むバー」でアルバイトをしていて、その客に宝石屋がおり、とても格好良かったらしく、宝石業に飛び込んだみたいです。バブルの時期なので景気も良く、カバンの中に時計や宝石を詰め込んでいたそうです。しかし、せっかく西日本のトップ私大の一つ(当時は難しかった・・・)に合格していながら、宝石屋なんかになるなんて、もったいなかった気もします。今の時代なら、早慶に合格できるレベルですから・・・。その男の出身大学の「今」と「当時」を比べると、偏差値が「8」ぐらい違います。これは、すごい違いです。ワンランク、ツーランクごときの違いではなく、スリーランクぐらい違います。時代ですねえ・・・・・(嘆)。 今回のルースは、キラキラと良く輝きます。内部がクリーンクリーンな上に、カットが綺麗に行われており、光の反射をうまくテーブルに集める事が出来ているのでしょう。そのまま、コレクションとして眺めてもいいですし、あるいは、リングやペンダントになさっても、華やかで、かつ、爽やかな宝飾品に仕上がると思います。