バカラ人気シリーズであるアンティーク、ローハンのシャンパングラスです。
ローハンは、バカラで作られるグラスの中でも有名で非常に人気があるグラスの一つになります。
ローハンの特徴は、グラスにデザインされた独特のアラベスク模様です。
このアラベスク模様は、バカラの代表的な装飾技法であるエッチング(酸化腐食法)によって描かれています。
エッチング(酸化腐食法)は、アシッド・エッチングとも言われますが、基本的にフッ化水素と硫酸の混合液でガラスを腐食させ文様を掘り出していきます。ガラスの表面をパラフィン などの保護膜で覆った後、文様部分の皮膜を残して酸に浸すと腐食され文様ができます。
このエッチング方法は1864年、ドイツの科学者ケスラーが発明しましたがフッ化水素と硫酸の混合液を使用するため、職人が硫化水素を吸い込み健康に害が出たり、怪我など命の危険もありました。またこの混合液を使用するには廃液処理施設を必要としたり大きな手間とリスクがつねに隣にありました。
そうして現在ではこういった技法はもう行われなくなり他の方法を代用しているそうです。
しかしながら昔のリスクが伴うアシッド・エッチング技法は彫刻にはできない、よりきめ細かいデザインが可能で現在の技法にはない職人の"魂"が感じられる、まさに最高の職人技とも言えます。
◆商品の状態◆
全体的に綺麗な状態ですが、アンティークの一品の為、多少の擦れ傷や汚れ等をご理解の上、ご落札を宜しくお願い致します。
写真でも商品全体のご確認をお願い致します。
◆バカラの商標◆
グラスの底にバカラマークがございます。
ローハンの制作期間ー1930年頃
◆商品のサイズ◆
約 高さ10cm 口径9.4cm
◆一言◆
数あるバカラグラスの中で、ご興味を持って頂きありがとうございます。
バカラグラスと言えば、グラスに使われる最高の素材と技法、美しいデザインが挙げられます。
バカラは透明度と光の反射率が非常に高い最高のクリスタルガラスを素地として使い、その上にグラスのデザインに合った高度な装飾技法が職人の手によって一つ一つ施されています。
バカラアンティークグラスは華麗な長い歴史の中、時代の流れに沿って今日まで私達の手に受け継がれてきました。
18世紀後半から19世紀前半にかけて起こった産業革命後にはそれまで富裕層や特権階級の人々だけのものだった美術、芸術品が民衆にも開放される時代がやってきます。
そこでようやく人々は生活の中で気軽に楽しめる"アート"を身の回りに置き、楽しむようになっていきます。
バカラもそのうちの一つでした。
それは人々はバカラグラスの中に彫られた美しい技法を一つの芸術として見ていたからです。
そうして戦争を含めた長い歴史の中で、人から人へとまた家族の中で大切に受け継がれてきたグラスを今日では私達はアンティークとして簡単に手に入れる事が出来ますが、
これらのグラスは人から伝わって大切に残されてきた長い歴史が詰まった一つの芸術であるという事を頭の隅に置いて頂ければ幸いです。
それが値段以上の目には見えないバカラアンティークの価値になります。
◆ご落札後の流れ◆
連絡フォームよりご連絡の後、お客様のお支払いを確認致しましたら商品をしっかりと梱包し迅速丁寧に発送致します。
領収書が必要な場合はお申し出下さい。発行致します。
また何かご不明な点がありましたらお気軽にご連絡下さい。