1975年頃、アメリカ東部のロードアイランド州にあったギルドのウエスタリー工場製造の12弦ギターF212です。
定評のあるジャンボタイプ中型で、16インチボディー、厚みは130ミリほど。暖かみのある、バランスの良い鳴りです。トップはスプルース、サイドとバックはマホガニー。ネックはメイプルをマホガニーで挟んだ3ピース材で、指板はローズウッドと思います。すべてに良い材が使われています、
ナット幅46.5ミリ、スケール650ミリ。弦高は12フレットで6弦約3ミリ1弦約2ミリで、1970年代当時では標準的な弦高ですが、今のギターに比べると高めです。ストロークで弾くには問題ないと思いますが、フィンガーピッキングでは、下げる必要があるかもしれません。ネックは、写真のようにトラスロッドが2本入っているタイプで、現状はストレートに見えます。ブリッジのサドルに余裕は無く、弦高を下げるには、ネックをリセットし、角度を変えるなどのリペアが必要になるかもしれません。相場より2割ほど安く価格設定しましたので、柔らかい弦に換えても弾きづらいと感じた場合は、リペアマンに相談してみても良いかと思います。お金をかけるだけの価値のあるギターです。
フレットの減りは少なく、減っているところでも8割ほど残っています。神田の老舗ギター店カワセ楽器で中古で購入しましたが、その時にペグはシャーラーに交換済で、以前のペグの取り付け跡が穴埋めされています。ピックガードも黒に交換済で、ネックヒールにもストラップピンが打って有りました。
ハードケースもギルドのオリジナルですが、ハンドルが破損しています。今は、結束バントで簡単な補修をしてありますが、外に持ち出す場合はハンドルの交換が必要になると思います。
製造から半世紀ほど経過したギターですので、それなりの使用感が有り、ところどころキズもありますが、大きなダメージは無く、まだまだ使い込めるギターです。
ジョン・デンバーやポール・サイモンなど、多くのプレイヤーが愛用したのが、ウエスタリー工場時代のギルドでした。
わたしも70歳近くになりましたので、次の世代に引き続ぐ時がきた、と感じて出品しております。よろしくお願いいたします。ご質問がありましたら、お気軽にお問い合わせ下さい。