原画に八重樫南を迎えたシミュレーションアドベンチャー!
「ゲーム世界と現実を行き来して、女の子と絆を深めていくような綺麗な話は無い」
これは異世界転生? ──いや、彼は死んでいない。
ゲーム世界に一人取り残された? ──いや、彼は毎日、現実に帰っている。
それでは、彼が体験している事象をなんと呼べばいいのか。
『俺だけ生身でネトゲの世界に落ちてさ、死んだら現実に戻るってのを毎日繰り返してるんだよ。
あと、ステータスとかも見れないし、ていうか転んだだけで死ぬくらい貧弱なんだけど、なにこれ?』
そう、なにこれなのだ!
そんな境遇に立たされた<識木悠理>は現実の舞台、二条クレイン学園の臨時教員である。
初めて学園に足を踏み入れたその日に、学園が運営するネットワークゲーム「エクスアール」の世界へと旅立ち……
そして、数時間後には無事死んで帰ってきた男だ。
死ねば現実に帰ることが出来るが、翌日の放課後にはゲーム世界に落ちる「呪い」
そんな地獄のような毎日を支えるのは、ゲームをプレイする学園生であり、ちょっとフランティックな面々。
主人公を殺すことに固執する暗殺者の<エーコ>
弱者を守るためには拉致までする聖女の<スイカ>
知識欲に取り憑かれたマイペース魔導士の<ミナミ>
猪突猛進のお嬢さまで他人の話を聞かない騎士の<ポンコツ>
そして、世界を救う気など一切ない勇者の<キキ>
まともな仲間なんて一人も居ない。
それでも彼は「呪い」を解くために日々戦い続ける!
まぁ、戦う力なんてないので、後ろから指示を出しているだけだが。
はたして彼はゲームの世界から逃れることが出来るのだろうか……それとも──