ギタースピーカーの歴史の中で高級ブランドとされるJBL、ALTEC、Electro Voiceなどは言うまでもなく有名ですが、日本製のこのスピーカーの事についてはあまり知る人もいないのではないでしょうか?
アメリカのGAUSSスピーカーにとてもよく似た形状で、1972年に設立したRolandが翌年1973年にPioneerと共同開発し発売した、名作R&P(モデル名、C-2038)スピーカーです。
73年当時の価格で¥46,000とかなりの高級品です。
当時の楽器用スピーカーとしては破格の耐入力(200W)、アルニコマグネット(ALNICO V)を使用した磁気回路とボイスコイルの冷却効果を高めるための冷却フィンを装備した超弩級のユニット。勿論音も素晴らしくキメの細かいシルキーな音質でした。
有名どころで言うと日本のトップギタリストのChar氏が当時、このスピーカーで大変素晴らしいサウンドを出しておりました。
サイズは15インチ(38cm)、能率も104dBと大変高能率で優秀なスピーカーです。
8Ω仕様、磁束密度13.300ガウス、総磁束292.000マックスウェル、マグネットの重量は1.7kgで計11.8kgとなっております。
半世紀前の物としては素晴らしく状態が良いです。
目立つ傷や汚れ、コーン紙の破れなど皆無です。
恐らく、この先もここまで状態の良い個体は中々出ないと思いますので、ストック、コレクション用としてもおススメです。博物館レベルで綺麗です。
音出しも問題なく、JBLを凌ぐ程に大変クリアでかつアルニコサウンド特有の情報量の多さで、非常に数少ない国産の名機です。その後、国産ギタースピーカーは生産性の良さと安価で製作できる事から、材質をフェライトを採用するようになっていきました。
最もギターアンプに勢いのあった、60年代、70年代初期の物ですので、良い意味で費用的な面に躊躇が無く本当に良い物が作れたのでしょう。
高度経済成長期、真っ只中に真剣に考えて作られた、ちゃんとしたスピーカーです。大切にしてくださいませ。
返品は受け付けておりません、宜しくお願い致します。