昭和6年発行
三省堂
表紙はぼろぼろです。
通読には問題ありません。
辞林』の初版は明治40年(1907)に発行され、同44年に本文を24頁増やした増補があった。
大きな変革は見出しの仮名遣いにある。
まず、漢字音の仮名遣いを「写音的仮字遣」と称する表音式にして、歴史的仮名遣いの不便を軽減した。
また、促音の「っ」だけに使われていた小書きを拗音の「ゃゅょ」でも用いた。
外来語の長音符号「ー」は
あ」の前に配列した方式を変え、読まない方式にした。すなわち、「アーチ」は「あち」の後にくる。これは、のちに外来語辞典や百科事典などの主流となった方式である。
本書は『辞林』同じ4段組で、活字が小さくて読みにくかった。