ご覧頂きましてありがとうございます。
絵を飾って「良い気分」を追求しています。
中心の光の白はターナーの新アクリル絵具U-35のチタニウムホワイトで描いております。
グラデーション部分と全体はフランスのメーカーLEFRANC BOURGEOIS(ルフラン&ブルジョア)の油絵具を主に使用しております。
ルフランは1720年に創業された世界で最も古い歴史を持つ絵具メーカーです。
日本人の美学では、3世紀に及ぶ変われぬ制法で作られてます。のほうが評価されやすいのではないでしょうか。しかしそうではありません。日本には古いほど芸術的価値ありとする傾向がありますから日本画顔料や日本の油絵具にはいまだに水銀が使われています。逆にルフランは毒性や変色しやすい色は淘汰されていき現代でも最先端技術を牽引するメーカーです。
チューブ式絵具を最初に出したのもルフランで、当時としてはイノベーションで容易に屋外でも制作できるようになりました。屋外の光に魅了され印象派画家たちが誕生しました。しかし画家が絵具を煉らなくなった弊害もあります。画家が絵具の特性をよく理解せず使用することになりました。コストの安い合成レーキ顔料の開発をイギリスのウィンザー&ニュートン社と競い、多くの画家が使用することとなりました。ゴッホの使用したゼラニウムレーキなど鮮やかな赤から経年で青にまで変色してしまいました。間近で変色やヒビ割れを見てきた経験を持つメーカーと言えるでしょう。
私は世界中の絵の具を比較し、特に明るい黄色はルフランとウィンザー&ニュートンの2社に絞られました。まず発色が素晴らしいことと、経年伸縮を想定しゴム状の柔らかい物にも描いて実験したところ唯一ルフランだけがヒビ割れしませんでした。なので現状ルフランのカドミウムレモンを使用します。水銀に較べれば毒性は僅かだと思いますが「カドミウムフリー」に取り組んでいるメーカーもルフランが世界初です。まだ性能がカドミウムを超えたとまでは言ってませんが今後に期待し試していきたいと思います。
◆作者直接出品
美術年鑑評価額30万6千→価格交渉
作者 がんどうあつし(Atsushi GANDEAUX)
「黄色のひかり」
キャンバスに肉筆油彩・U35アクリル・下地ジェッソ・メディウム・大理石粒等
2024年
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