寸法:帯幅30cm 帯長333cm
松葉仕立て:て先だけを半分に折った状態
全容:表地を撮影した写真2と裏地を撮影した写真3では、左端の帯です。
色柄:白地に銀の文字柄「黒髪(くろかみ) 髱(たぼ) 鬢(びん) 鬘(かつら)」が行書体で表現されています。
シミ:「黒髪」の文字付近に2箇所あります(写真5)
※帯端に付いているクリーニングタグ(写真7)は外して発送します
<デザインについて>
私の実家だった美容院(令和元年に廃業)は「全国かづら十日会」という、日本髪の結い方を伝承する団体に所属し、北海道で講師として講習会を開いていました。祖母や母は時々、東京の本部に研修に出向き、そこで知り合った全国の協会員と懇意にしていました。髪に関する漢字は、協会員であった大沼浩二氏が、1972年(昭和47年)に『日本髪 結髪理論』を著わし、その中に「髱(たぼ) 鬢(びん) 鬘(かつら)」などの文字を使用し、歴史や技術などを説明しています。それらの文字の多くは彼が創作した文字であることも書かれています。大沼氏を師と仰ぐ協会員たちが、これらの漢字を配した帯の創作を思いついたのだろうと想像しています。私どもの手もとにこの帯がある理由は、当店が「全国かづら十日会北海道支部」を担っていたからだと思います。