ご覧いただき、ありがとうございます。 オヤイデ電気といえば、たいへん知名度の高い、ケーブル界の老舗中の老舗ですが
当方がその存在を知ったときは、まだ「やたらと品揃えのいい、街の電線屋さん」でありました。 小柳出一二氏が、 昭和27年(1952年)創業したといいますから、今年で 71年目を迎えるわけでございます。 当時は 一坪半の小さなお店だったそうですが、 昭和31年(1956年)には現在の場所に移転されたと聞きます。 昭和のころのノスタルジックな佇まいで、現在も あのままの姿 で営業されておられます。 昔は、音響用ケーブルの意義が今ほど認知されておらず、販売されているものも少なかったので 産業用や工業用の電線をオーディオ用に流用することを提唱し、ケーブルの重要性を訴えておられました。 故 江川三郎氏や金田アンプで有名な 金田明彦氏が「接続するケーブルで音が変わる」ことを発言し始めてからは オーディオマニア達に 少しずつ、じわじわと浸透していくことになり、当方もご多分に漏れず、いろいろお世話になったものです。 今となってみれば、隔世の感 ありですが、懐かしい思い出でございます。 1989年1月(平成元年)に新社屋が完成し、本社機能を移転させ、 2002年5月(平成14年)にオンラインショップを開設。 2004年(平成16年)には、海外への展開を開始。現在では世界 50カ国以上に輸出されております。
そのオヤイデ電気が、スタジオユースやプロミュージシャンのために 新たなブランド 「NEO」 を立ち上げ、そこからリリースされた 電源ケーブルとなります。 プラグ/コネクターが改変されていたり、ケーブル長を短くカットするなど ユーザーが手を加えた痕跡があることの多いケーブルですが 当出品物は、発売時のオリジナルの状態を保ったお品物でございます。 あの 「TUNAMI GPX 」の弟分に相当するグレードのパワーケーブルで 導体の太さ=TUNAMI GPX : 5.5SQ=10AWG に対し BLACK MAMBA α : 3.5SQ=12AWG と なっております。 その名の通り、俊敏性や応答性に優れたハイスピードなサウンドが愉しめます。 強烈な個性、キャラクターを持った 兄貴 よりも、汎用性に富んだ性格ですので 上流側から下流側まで問わず、使い勝手の良い電源ケーブルと感じました。 その構造は、3,5SQ(12AWG) の3芯 撚り線構造(1本あたり=0,32Φ×45本)となっており 耐電圧: 300V 電流値:最大20A というスペックは、機器の電力供給に対し 相当に余裕のある太さでございます。(アースのみ OFC導体) 元来、レコーディングスタジオでのプロユースを目的とした製品ですから 現場でのシビアな要求を満たす 正確な位相、高S/N、高解像度、高分解能 が特徴的です。 音色的にカラーレーションを極力排除するために、プラグ/コネクターは 無メッキの 真鍮製/バフ仕上げ電極が採用されました。
当モデルは2代目にあたる "V2" となりますが、初代モデルは導体に古河電工から供給を受けていた PCOCC-A を採用しておりましたが 古河電工の経営上の都合により、2013年をもって製造中止となったことにより オヤイデが総力を挙げて開発/製造に邁進、諦めない執念が実を結んだ 精密導体=102SSC が採用されております。 私などが語る必要がないほど、高い評価を確立しているパワーケーブルでございます。 102 が表すのは、導電率が102,3% であることに由来しております。
導体は 前述の通り、現在のオヤイデを背負って立つ 自信作の 精密導体=102SSC この新導体の開発にはいくつもの難局や難関があったと聞きます。 PCOCCの時のように、突然の供給元からの生産中止宣言は、会社の命運にも関わってくる重要な事項ですし 他力本願では限界があり、工場設備を持っていないオヤイデではありますが、製造こそ他社の協力を得ながら あくまでも自社主導で開発していかなくてはと思いを募らせたのだと思います。 母体となる導体材は、 JIS規格 C1011 に準拠した銅の中でもリサイクル銅を一切含まないバージン銅のみを使用。 その銅母材は国内大手の製造メーカーで伸線、つまり伸ばす作業が行なわれますが、伸ばしていくと内部の不純物が表面に浮き出てきます。 通常の工程では、酸を使用した洗浄で これを除去するのですが、完全には除去しきれないのだそうです。 そこで、102 SSCでは、μm(1,000分の1mm)単位でピーリング、つまり銅線の表層を削り取って 表層の不純物を完全に除去する手法を採用することになります。 手間のかかるピーリング加工を電気用銅線で行なうのは、世界でも類がないそうで、オヤイデの執念を感じる次第でございます。 ピーリングする研磨材質にも拘り、コストの安い人工のダイアモンドではなくより、精度の高い天然のダイアモンドを採用することで 究極とも云える +/- 1μm(1,000分の1mm)の範囲までに迫った、極めて平滑な導体に仕上げました。 音楽信号の伝達を掌る 導線の常識である「表皮効果」を知り尽くす、同社ならではの快挙と感じます。 この優れた導体である素線の撚り線加工には、特許=3E撚り構造を取り入れまして、製品化しました。 絶縁体でパッケージングされた各導体には、3種類の太さの異なる素線を、上手く組み合わせていく事で ケーブルの断面が真円に限りなく近い形状になると同時に、導体と導体の隙間を少なくし、密度も向上できる。 断面か必ず六角形になってしまうが、3E撚り構造は、素線=3種類の太さのが絶妙に組み合わさって 一定の法則に当てはめて配置する事で、崩れにくい真円を実現しております。 総じて申し上げますと、銅自体の純度や結晶構造に注力することよりも、手間暇を掛けた加工技術に 尋常じゃないコストをかけて、高品質で付加価値の高い製品としているのが、102 SSCなのだということでございます。 忘れかけていた、正に 嘗てのMade in Japan を絵に書いたような、秀逸な製品群と感じます。 絶縁体は、比誘電率に優れた ポリオレフィン材で ぎっしりと固めて、電気的 及び 機械的性能にも充分 配慮の行き届いた 手抜きのないケーブルです。 シールドは編組線ではなく 銅箔を用い、ドレインワイヤーを経由して、端子のGRD側に結線されております。
使用に伴うキズやスレ などがありますが、目立つダメージなどないように感じます。 見落としがあるかもしれませんが、画像を最大限 掲載致しましたので、ご参照ください。 外観の判断は個人差もありますし、受ける印象も様々だと思いますので 見た目を重視される方は、恐れ入りますが 入札をお控えくださいませ。 中古のオーディオ製品という観点からのご検討をお願い致します。 実に様々な方々がいらっしゃいますことから、誠に恐縮ですが 原則 ノークレーム・ノーリターン・ノーキャンセルでお願いしたいと思います。
ヤフネコ 宅急便 にて全国 送料無料 でお届けいたします。 包装・梱包は、リサイクル材を活用させていただきますので、ご了承願います。 なお、評価を希望されない方もいらっしゃいますことから 当方への評価を頂きました方に、折り返し 送信しております。 評価不要の方は、当方への評価も不要でございます。 どうぞ宜しくお願い申し上げます。