文庫2冊 大洪水時代 + 漫画大学 手塚治虫 初期の名作 反原発 短編 化石島 黄金都市 太平洋×ポイント 38度線上の怪物 売国奴 非国民
文庫 大洪水時代
THE AGE OF GREAT FLOODS
大洪水時代
黄金都市
太平洋×ポイント
38度線上の怪物
軍事国家となっている近未来の日本。日本は北極海上に原子力要塞の建設を進めていた。ところがその要塞が突如として爆発。それによって発生した大津波が明後日の昼過ぎに日本の東海岸を襲うことが分かった。それがテレビで報じられるや日本中が大パニックとなる。
一方そのころ,精神病院の病室にはそんな事情をまったく知らない数人の男たちが集まっていた。要塞の建設に関わっている兄を妨害しようとして毒を盛られここへ閉じ込められていた海老原鯛二(えびはらたいじ)少年。その兄と父、そして鯛二に毒を盛った実行犯の男とチンピラギャングのふたりである。
だが彼らが町の様子がおかしいことに気付いて地上へ出たときには、町はすでにもぬけの空となっていた。そして間もなく地鳴りと共にビルの谷間をかき分けて大津波が押し寄せてきた。
1955年に雑誌『おもしろブック』の別冊付録として発表された読み切り作品で、『来るべき世界』に続いて“ノアの箱舟伝説”を下敷きとした破滅テーマのSFである。
「売国奴」「非国民」「疎開」など戦時中に使われた言葉を随所に登場させていて、それが世紀末的な緊迫感を一層高めている。
https://tezukaosamu.net/jp/manga/239.html
文庫 漫画大学 手塚治虫 化石島 戦後すぐの初期作品 角川文庫
漫画大学の校長兼用務員のナンデモカンデモ博士が、豊富な作例をあげながら、マンガの描き方を講義するマンガ入門マンガです。
マンガを描くのに必要な道具の紹介に始まって、人間の動作や行動、歩いた後の砂ぼこりの表現の仕方など。
さらには、動物画の練習、誇張のしかた、擬人法、吹きだしの描き方から、主人公の作り方、台詞の勉強。
果ては、編集部見学から漫画家の私生活まで、マンガ家をめざす読者が知りたいことはなんでもかんでも盛りこんでしまった作品です。
https://tezukaosamu.net/jp/manga/470.html
化石島をおとずれた3人の旅行者が、その夜に見た夢の世界を描いたオムニバス・ストーリーです。新聞記者のロック、作詞家の谷間コダマ、漫画家の手塚の3人が化石島にやってきました。その島には、人間の姿に似たたくさんの奇怪な岩があり、それを見物した晩、3人は、それぞれ岩から連想した不思議な夢を見ます。ロックはシャーロック・ホームズの相棒となって、化石島に隠された彫刻を巡って怪盗アルセーヌ・ルパンと戦い、手塚は、古代人の食物で人間と動物の知能が逆転する世界を経験します。そしてコダマは、愛の妖精エロスに体を入れ替えられて天国へ行くことになってしまいます。
https://tezukaosamu.net/jp/manga/81.html