ルビーやサファイアをひっくるめて「コランダム」と申しますが、このコランダムには、実に様々な色合いがございます。簡単に申し上げるだけでも、白、黒、赤、ピンク、オレンジ、イエロー、青、緑、紫などがございますが、自然が作り出す色ですので、それだけにはとどまりません。例えば、赤は赤でも、純粋な赤もあれば、今回のルースのようなピンクを噛んだ赤もありますし、紫を噛んだ赤、オレンジを噛んだ赤などもあります。さらに、そこに濃淡を加えると、かなりの種類になってきます。 ただ、以前にも述べた事がありますように、外国人は、微妙な中間色の美しさが分からないみたいです。赤なら、(純粋な)赤しか分からないみたいです。やはり、国に四季(最近は、日本も、春、夏、冬の三季になりつつありますが・・・・・)があって、移ろいゆく自然の景色を何千年にもわたって見続けてきた「DNA」が無いと、微妙な色味が分からないのではないかと思います。 今回のルースは、ピンクと赤の中間色ですが、蛍光灯の下ではピンクが前面に出て、白熱灯の前では赤が前面に出てきます。光のきらめきは「動き」を持っていますので、静止画たる写真で表現するのは困難であります。ですので、送られてきたルースを実際、手に取ってそれぞれの光にの下でご覧下さいませ。写真以上のキラキラが、石底から湧き出してまいります様をご覧になれます。