バランタインのカシミアガウンカーディガン。
70年代もしくは80年代の旧タグの品です。同素材のベルトで締めるガウンやローブのようなモデルで、かつてロンドンにあったBraininのオーダー品。こちらのお店は最盛期にはオールドボンドストリートのBrainin、ニューボンドストリートのBond Street Boutique、ピカデリーのPiccadilly Cashmere Houseとメイフェア地区に3店舗を構えていたニットウェア専門の洋品店でした。メイフェア地区という高級品店が立ち並ぶエリアでニット専門となればカシミア製品はもちろんバランタインからとなり、特注モデルのような珍しいデザインのオーダー品も扱っていました。
穴や汚れなし。あまり使用感も見られない美品です。
カラー : black
素材 : カシミア 100%
肩幅 : 42cm
身幅 : 53.5cm
着丈 : 66cm
袖丈 : 63cm
スコットランド製
縁取りの分厚いリブと裾のシームテープ(もちろん両方ともカシミア)を骨格としているのでカーディガンジャケットのように着ることができます。何と言っても本品の見所は袖付の肩の仕様で、ボディのアームホールより大きくとったアームの生地を綺麗に折り畳んでギャザーを作りリンキングされています。これによって広い可動域が生まれ中に着込むことも可能です。スタイリングとしてもこれをマニカカミーチャと捉えてイタリア物と合わせても洒落ているかと。(中にナポリシャツを着て雨粒をイメージしてポルカドットのシルクスカーフを巻くなんて素敵です)
上にシングルのオーバーコートを羽織ってカシミアライニング代わりにするのも良いでしょう。
今はイタリア製になっているかと思いますが、かつてはエルメスのカシミアはここが請け負っていたことで有名ですね。硬水が多いヨーロッパにおいて生地を作る際、染色と洗浄工程に必須の軟水が豊富なスコットランドでは毛織物産業が発達しました。
ヨーロッパでカシミアといえばスコットランドであり、そのスコットランドで生産されたカシミアの中でも5段階中トップランクである特級カシミアのみを使って作られるのがバランタインのニット製品です。