オンキヨーの3ウェイブックシェルフ型スピーカー「PS-V5X」です。
以下の整備を施しています。
・ ネットワークの刷新
・ 配線の引換え
・ コネクターユニットの交換
・ キャビネットの補強
ディバイディングネットワークを調整しています。(写真4枚目右下)
HPFを12dB/octから18dB/octに、LPFを6dB/octから12dB/octに変更しています。
HPFのコンデンサは、ニチコン製電解「MUSE」と東信工業製PETフィルムを併用する形としています。
LPFは、エルナー製音響向け電解コンデンサを搭載。
コイルは既存再利用ですが、HPF用をLPFに、LPF用をHPFに使用しています。
内部配線をすべて引き換えています。
ネットワークから各ドライブまでを、JVC製OFCスピーカーコードとしています。
背面のコネクターユニットを、バナナプラグに対応する金属製ポストに換装しています。(写真4枚目左下)
キャビネットの両側面と底面にMDFを裏張りし、補強しています。(写真9枚目右下)
また、これに伴い、ウールの吸音材の一部を移設しています。
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キャビネットの外観は、天面に目立たない程度の擦り傷があります。(写真6枚目)
それ以外の面は比較的綺麗ですが、背面側の角部に一か所打痕があります。(写真7枚目)
前面ネットは、穴や剥がれはありません。
底面には、フェルトシートを貼っています。(写真9枚目左下)
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80~90年代に展開していたオンキヨーのセパレートコンポ「ESSAY」シリーズにおける、晩年の製品のひとつ。
「ESSAY V」シリーズの中堅モデルとして、95年秋ごろ新たにラインナップに追加されたシステム「E-V7X」「E-V5X」のスピーカー部となります。
当時「単品設計」を謳っており、コンポスピーカーながらコストパフォーマンスの高さをウリにしていたようです。
音はややカマボコのバランスで、中音域の張り感と、容積を生かした深めの低音を持ちます。
整備では、低音~低めの中音のドライブの改善と、プレゼンス帯をより明確にするチューンを施しています。
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主な定格 ・ 3ウェイ3スピーカー/バスレフ型/防磁設計 ・ 15cmコーンウーファー + 2.5cmドームツイーター + 2cmドームスーパーツイーター ・ 寸法:196W x 360H x 274D mm
・ 質量:5kg
・ インピーダンス:6Ω
・ 再生周波数帯域:45Hz~30kHz ・ 最大入力:80W ・ 出力音圧Lv:88dB/W/m