多賀新:1946年、北海道生まれ。多賀は1970年頃、突然、銅版画の制作を始め、1972年にはすでに優れた作品を発表している。そして1973、1974年には、エッチング、アクアチント、ルーレット技法を用い、矢継ぎ早に傑作を発表した。 本作品は、絵の サイズ が 49 X 26 cm 、用紙のサイズ が 63 X 45 cm 。35部中3番目の刷り。作品の状態は非常に良い。 のちに河野多恵子全集(新潮社)や江戸川乱歩文庫本(春陽堂)の装幀で、一躍名を高めた銅版画家の貴重な初期の作品。大作で、彼の世界があますところなく表現されている。 なお、作品全体の映像は、写真機のレンズのせいで、中央部がやや膨らんで写っている。