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こちらの作品は1977年から始まった「プラクティス・バイ・ウッド・ペインティング」 (Practice by Wood Painting : PWPと略)シリーズのひとつ。 1988年に作られたものです。 タイトルは 『P.W.P.113 (ゆびわⅢ)』 ネイティブアメリカンの柄のようなデザインがとてもかっこいい迫力のある作品です。
(※以下、PWPについて詳しく書かれているサイトから。こちらをご参照ください) PWP、通称「ウッド・ペインティング」は、タイトルが明言するように、カンバスの代わりに木を支持体とします。ただし、平坦な木のパネルではなく、厚みや長さや幅が異なる木で凹凸のある不均等な表面を構成し、アクリル絵具の皮膜で覆う作品です。それはかつて床にラテックスを撒くことで一旦は否定し、解体した絵画の可能性を、カンバスという平面を用いることなく、絵画的ではない手法で追求するものでした。この作品シリーズによって彦坂は「フロアイベント」において拒絶し、一度は解体したメディアである絵画の可能性を、絵画的でないメディアを介して追求する「ポスト絵画の絵画」の実験へと踏み出していきました。
遡ること1960年代後半、当時多摩美術大学の学生だった彦坂は、国内外で急速に変化し、非物質化する現代美術の様相に衝撃を受け、1969年6月、バリケードで封鎖された多摩美術大学のキャンパスで開催されたグループ展で、キャンバスの代わりに木枠に貼られた透明なビニールシートを用い木枠から壁が見えたり、木製のパネルをフレームに挿入し壁を隠した作品や、ビニールシートを床に落とし木枠のフレームを壁に残した作品を発表します。これらの絵画の解体とも言える最初期の作品は、自立した物体としての絵画の自明性に疑問を呈しました。続く「フロア・イベント」シリーズでは最も自明な平面である住居の床をラテックスの皮膜で覆います。そして、「ウッドペインティング」ではカンバスはすでに無く、それに代わって登場した木の支持体上の絵具の皮膜へと派生し展開していきます。
彦坂は絵画を解体しますが、プラクティスのコンセプトの下に制作へ回帰し、絵画をポスト絵画として再構築するという挑戦的な展開をとげました。これは、1960年代に従来の芸術概念から離反しつつ、その後に絵画へと回帰した世界的な芸術動向と重なります。ただし、彦坂の「ウッドペインティング」は単なる「絵画」への回帰に甘んじるのではなく、あくまで「ポスト絵画」を引き受けた上で、美術の自明性を見つめていく視線を保持し、モダニズムの見えない構造や前提を浮き彫りにします。
◆2023年12月9日(土)まで南麻布にあるMISA SHIN GALLERYにて 「 Practice by Wood Painting」展が開催されておりました。 (※そちらで展示された作品ではございません。)
【作品紹介】 作家名:彦坂尚嘉 -Naoyoshi Hikosaka- 作品名:『 P.W.P.113 (ゆびわⅢ) 』 制作年:1988年 技法:ミクストメディア サイズ:35.5cm × 53cm
【作家略歴】 彦坂尚嘉は1946年東京都生まれ。 多摩美術大学絵画科在学中の69年に、堀浩哉、石内都、刀根康尚、宮本隆司らとともに「美術家共闘会議(美共闘)」を結成し、反体制運動に参加する。 70年より自宅の8畳間と縁側にラテックス(工業ゴム)を大量にまき、 乾くまでの様子を撮影する「フロア・イベント」を開始。 70年代以降の日本のコンセフチュアル・アートの先達となって、美術表現の制度そのものを根元から問い直す活動を続ける。 制作の行為やラテックスが変化していくさまを写真を使って表現する「情報アート」の試みの一環として始まった「フロア・イベント」シリーズは、その後、自室の畳や家具を移送する、またラテックスをまいている写真を使った案内状などの紙作品や、パフォーマンスの一連の流れをまとめたスライドショーへ多様に展開される。 近年は、2017年に「切断芸術運動展」(東京都美術館)をキュレーションし、欧米の名画を切断して組み替える作品などにも取り組んでいる。
主な展覧会に「グローバル・コンセプチュアリズム展」(クイーンズ美術館、ニューヨークほか、1999)、「Century City」(テート・モタン、ロンドン、2001)、「Art, Anti-Art, Non-Art: Experimentations in the Public Sphere in Postwar Japan, 1950-1970」(Getty Center, Research Institute Exhibition Gallery、ロサンゼルス、2007)、「Re: play 1972/2015―『映像表現 '72』展」、再演」展(東京国立近代美術館、2015)など。主著に『反覆 新興芸術の位相』(1975)。作品は、国立国際美術館(大阪)、豊田市美術館、The Getty Research Institute(ロサンゼルス)ほか多数のハフリックコレクションに収蔵されている。
【注意事項】 本作品は真作を保証します。万が一、真作でない場合は返品、返金を承ります。 その場合、その根拠となる書面を添付頂きます。 存命作家の場合は作家本人より、物故作家の場合は遺族、所定鑑定人より発行のものと致します。 また、上記の理由以外での返品、返金はご対応致し兼ねますのでご了承下さい。
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